鉄分たち、とくに廃線マニアには超有名スポット。
国鉄士幌線(帯広-十勝三股)の遺構です。
1939年構築。糠平ダムの建設により、士幌線は1955年にルート変更。線路は撤去されたが、橋梁はそのまま湖に水没した。(訪問は2019年7月31日)
地図を先に見ておく。
見学は、①展望台から気軽に、②ツアー参加、③許可をとって自力で、の3種類(たぶん)。
熊問題が大きくなっているので2026年以降は不明だが、2025年時点では③が可能だった。

「林道ゲート通行鍵」を予約して受け取り、近くまで車で行けます。詳細はこちらで。
帯広(糠平)方面から向かう場合の順路は、
① 糠平湖の西岸を北上
② 展望台(右手)を越えて、糠平湖が終わってもさらに北上
③ 音更川を越えてすぐ右折
④ すぐに「林道ゲート」があるので、所定の作業を経てそのまま進む
⑤ 上の地図「車を停める」付近まで南下する
です。

車を停めて、少し歩くと入口。わくわくしますなー。
そもそもの話。タウシュベツの写真集が出版されるほど注目される理由。
湖底に沈んだだけなら忘れ去られるところだが、
糠平湖は季節や発電で水位がもの凄く変動する。
タウシュベツ橋梁は水位に連動して、
姿を現したり、水没したり。
「幻の橋」と呼ばれるゆえんですね。

小径を抜けると現場です。
ここでちょっと、士幌線の話を少々。

タウシュベツ橋梁は糠平-幌加間にあるが、糠平から先は、
超過疎地域で、急勾配。
年々乗客も貨物も減り、1978年にはバス代行輸送になった。


列車が全線を走っていた1970年の時刻表。
あたしが行った1983年はもうバスでした。

これが代行バス。約20km、幌加駅に立ち寄り、十勝三股駅に向かっていた。糠平から先については、この記事の最後に触れます。
その後過疎で減便が続き、路線バスは1往復に。2003年には全廃されたが、旭川-帯広の都市間急行バスが停車する。ダイヤを見ると、
① 帯広14:10-十勝三股16:04-旭川18:35
② 旭川10:30-十勝三股12:55-帯広14:55
現在は2家族になった集落に、急行バス。乗ってみたいなー。
本題に戻ってタウシュベツ。
先の小径を抜けると、一気に開けますよー。
例年、9月には水位が上がって水没する。この日は7月31日。
どのくらい浸かってるのかなー
と楽しみにしていたが、、、

水はほとんどなく、あっけらかんと見えていた。
ちょっとつまらんですねえ。

上から見るとこんな感じ。
色気ないけど、湖底なので。

降りてみます。

なかなかの迫力。完全に沈む時季を思うと感慨深い。

結論。
夏は安心だけど、情緒薄め。
雪が残る春に来てみたいなー。


湿原のようで素敵だけど、
橋梁の映えを狙うなら、きちんと季節を選びましょう!
ではでは、せっかくなので十勝三股まで追いかけてみましょうか。
士幌線、タウシュベツを過ぎると幌加。

幌加駅。
1983年当時、駅舎がそのまま残っていました。待合室になっていて、代行バスも立ち寄ります。
(以降、wikiの情報を含む)
付近は、
2世帯5人まで落ち込んでいたようです。十勝三股でも5世帯14人。

終着駅、十勝三股。なかなかの果て感。
代行バスに転換した当時、糠平-十勝三股の営業係数はなんと22,500。つまり、
収入100万円に対して、経費は2億2500万円!
国鉄とはいえ、凄い時代だー。
士幌線については別途書きました。詳細は下記をご覧ください。


1970年の路線図です。
(⇔スライドします)













