士幌線・広尾線|十勝三股-帯広-広尾(時刻表・路線図)北海道廃線⑬⑭

北海道は高1の夏休み(1983年8月)に全線乗りました。まずは、

1970年の路線図です。

(⇔スライドします

美幸線から松前線まで、この番号順にやる予定。

白糠線だけフライングして先出し。あと、瀬棚線とか岩内線とか、写真が見つからなかった路線はナシ。どこかにありそうだが、フィルム切れかも?

乗ったのは1983年なので、上の路線図とは一部異なる部分あり。

国鉄は白糠線が上茶路まで、石勝線未開通、根北線(斜里-越川)が廃止前だったりします(この項の最後に触れます)。歌登、夕張、羽幌など、私鉄系がまだ残ってますね。

まずは士幌線から。(1983年8月)

開業:1925年12月10日
全通:1939年11月18日
ルート変更:1955年8月1日(清水沢-幌加)
バス代行:1978年12月25日(糠平-十勝三股)
廃止:1987年3月23日

もともとは北上して上川を目指していた路線。糠平ダムの建設に関連して、1955年にルート変更。このとき湖底に沈んだ旧ルートの「タウシュベツ川橋梁」(別途記事あり)は観光地になっている。

また、超過疎地となった糠平-十勝三股間はバス代行輸送の措置がとられた(後述)。

乗った当時の道内時刻表。

下りの電力所前は全列車通過!
上りの黒石平も全列車通過!

仮乗降場である電力所前はともかく、黒石平は一般駅。どゆこと?

もしやと思い全国版の時刻表を確認したら、「上下線とも黒石平に停車」になっていた。

wiki「電力所前仮乗降場」に解説があったので、以下転載させてもらいます。

黒石平には糠平ダムと糠平発電所に関連した住宅があったが、この住宅付近の線路には勾配があり、やや離れた場所に黒石平駅が設置された。しかし、これら住宅への利用者の便を図るため、列車の出発に支障のない下り勾配方(帯広方)へ向かう列車に限り発着をする駅を住宅至近に設けることになり、設置されたのが当仮乗降場である。

そのため、停車するのは帯広方面行きのみで、糠平方面行きは全て通過(代わりに黒石平駅へ停車)していた。全国版の時刻表では仮乗降場の記載は省略されており、上下列車とも黒石平駅に停車するように記載されていたが、北海道ローカル版である弘済出版社『道内時刻表』では、「(電力所前)」として本乗降場についても記載されていた。

士幌

すでに廃止されていたが、士幌戦には急行が走っていた。

夏臨急行「大平原」。
なんと広尾線直通!

停車駅は、糠平-上士幌-士幌-帯広-大樹-広尾。約3時間で走っていたようです。

1974年(広尾線内は1975年)まで存続していたようですが、手元の1970年の時刻表は残念ながら10月号で記載なし(泣)。

ローカル盲腸線だけを結んでいるのも珍しいし、乗ってみたかったなあ。

1970年の時刻表。大平原はいません。でも、十勝三股まで列車が走っていた時代。バス代行輸送以前のもの。

糠平

1983年当時は、ここでバスに乗り換えます。

糠平から先は、

超過疎地域で、急勾配。

年々乗客も貨物も減り、1978年にバス代行輸送になったという経緯。

約20km、幌加駅に立ち寄り、十勝三股駅に向かっていた。

幌加との間に「タウシュベツ川橋梁」があります。貼っておく。訪問記事もどうぞー。

幌加駅

駅舎がそのまま残っていました。待合室になっていて、代行バスも立ち寄ります。

付近は、2世帯5人まで落ち込んでいたようです。十勝三股でも5世帯14人。

終着駅、十勝三股のホーム跡。

なかなかの果て感。

転車台。

代行バスに転換した当時、糠平-十勝三股の営業係数はなんと22,500。つまり、

収入100万円に対して、経費は2億2500万円

国鉄とはいえ、凄い時代だー。

バスの待合。

その後過疎で減便が続き、路線バスは1往復に。2003年には全廃されたが、旭川-帯広の都市間急行バスが停車する。ダイヤを見ると、

① 帯広14:10-十勝三股16:04-旭川18:35

② 旭川10:30-十勝三股12:55-帯広14:55

現在は2家族になった集落に、急行バス。乗ってみたいなー。

続いて広尾線。さらっといきます。

開業:1929年11月2日
廃止:1987年2月2日

広尾線といえば、愛国-幸福(愛の国から幸福へ)の縁起切符。廃止後も十勝バスが硬券を販売しているようです。駅舎周辺も記念公園として保存。

1983年当時は6往復。距離のある路線ですが、仮乗降場もなく、ダイヤは普通ですねw

広尾

この先、襟裳岬経由で日高本線の様似へ。1983年当時、バスは一日5本(うち2本は直通)走っています。

次回はその日高本線をやりますねー。

最後に。
20日間、目一杯使ったこれ、、、

北海道ワイド周遊券。当時の時刻表によると、

学割で23,300円(20日間有効)

東京から。10月から冬季2割引。凄い切符がありました。これがなければ高1で全線乗るとか無理だったなあ。

B寝台に乗らず自由席なら夜行急行に乗り放題なので、宿泊費はタダ同然です。

大雪や利尻に乗り、上川や士別で上り⇔下りの乗り換えとかしてました。そういう大人がたくさんいた時代ですw あたしはガキでしたが。

北海道廃線シリーズ、続きます。

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